オーストラリアの追憶 -ボーダーの原因【幼少期の体験】と【家族からの連鎖】編-

こんにちは Ronin です。

誰かに見捨てられることを極度に恐れ、感情をコントロールすることができないことを特徴とする、境界性人格障害 (別名:境界性パーソナリティ障害、BPD) という精神障害を持ったオーストラリア人女性と、オーストラリアに滞在している時に付き合っていました。

オーストラリアの追憶 -【境界性人格障害】の恋人編-

2018.09.21

境界性人格障害 (ボーダー) は、その見捨てられる不安から、わざと相手が傷つくような言動をし、それでも相手が自分を必要としてくれるかを確認する行動 (試し行為) をしたり、激しく、そして抑制の効かない感情の変化から、暴言を吐いたり、酷い場合には暴力を振るうなどの行為をするため、恋人や家族がボーダーの場合には、健全な関係性を維持してくのは非常に困難ですし、心身ともに疲弊を伴い、日常生活にまで支障をきたしてしまうことも少なくありません

境界性人格障害が形成されてしまう原因には、幼少期の体験が大きく関係していることが多く、また、精神障害を持った家族からの影響も関係してしています。

そこで今回は、境界性人格障害が形成されてしまう原因についてお話したいと思います。




境界性人格障害の原因

境界性人格障害の原因は複雑で、研究者の中でも、未だに断定することが難しいものとなっていますが、以下に見られるように、遺伝的、環境的、そして神経学的な要素の組み合わせによるものが多いようです。

境界性人格障害の要因

家族の精神障害親、兄弟など、家族の中に境界性人格障害を持つものがいる場合、その子供も境界性人格障害を持つ傾向がある。研究では、双子の中に、境界性人格障害への遺伝子的関係性が見られた。

幼児期のトラウマ境界性人格障害と診断された人たちの多くは、性的虐待、ネグレクト等などのトラウマを幼児期に経験している場合が多い。

脳の構造上の問題感情の制御を司る脳の部分が、境界性人格障害を持つ人の場合異なる可能性が考えられる。これは化学的な不均衡や、感情の制御を司る脳の部分と、物事を決定する脳の部分とに断絶があることを原因とする可能性がある。例えば、研究結果が示すには、境界性人格障害を持つ人たちには、他者の表情への認識に関するトラブルがより見られた。

(出典: EVERYDAY HEALTH )

幼児期のトラウマが原因という観点からいうと、オーストラリアで出会った彼女は、8歳の時に実の母親に蒸発されてしまうという経験から、「自分は母親に必要とされていない」、「自分に価値が無い」などの自己肯定感の低さを感じるようになり、彼女の境界性人格障害は形成されていきました

オーストラリアの追憶 -ボーダーの彼女【出会いと悲劇のトラウマ】編-

2018.10.15

 

家族の精神障害

注目したいのは、家族の精神障害による要因で、遺伝子的関係性も含め、親、兄弟など、家族の中に境界性人格障害を持つものがいる場合、その子供も境界性人格障害を持つ傾向があるようです。

まさに負の連鎖を起してしまうというか、自分の親がボーダーであることが要因となり、子供もボーダーとなって生きずらさを感じながら生きていかなければならない…というような状況が生まれてしまうということのようです。

また、例えば境界性人格障害を持つものは、恋愛関係において暴力的になりやすいと言われていますが、これには、境界性人格障害の人たちが、不安症、反社会性パーソナリティ障害、薬物中毒などの暴力を引き起こしやすい要素を持つ傾向にあることに加え、幼少期に受けた虐待などによって、彼ら自身が暴力の被害者であることが原因となっている場合があります。

これは、境界性人格障害を持つ人たちが、その激しい感情の処理をする方法として攻撃性を使用するということを、小さい時に体験した親の行動をモデルとして学んでしまうことが原因となります。

(参考: verywellmind )




ボーダーの彼女の母親の悲劇

オーストラリアで出会ったオーストラリア人の彼女は、8歳の時に母親に蒸発され、境界性人格障害が形成されてしまいます。

しかしその母親も、幼少期の体験によって、トラウマをおってしまっているようでした。

ボーダーの彼女の母親は、まだ幼少期の頃に両親から育児を放棄され、父方のドイツ系移民の叔父の元で育てられました。

そこでその叔父に日常的に暴力的な虐待を受け、心身ともに大きな傷をおってしまいます。

また、両親から育児を放棄されていたため、虐待された時に助けてくれる両親はおらず、やり切れない寂しさと孤独を日々感じ、「自分には価値が無い…」と、低い自己肯定感が形成されてしまったようです。

現在では、ボーダーの彼女の母親は、その両親、そして代わりに育てられた叔父とも音信不通の状況です。

ボーダーの彼女が16歳くらいの時に、突如ボーダーの彼女の母親から連絡があり、親子は再会します。

しかし、一度大きな亀裂が入ってしまった親子の信頼関係は、既に修復不可能に近い状態であり、表面上では何事もないようにお互い接しているものの、親密な親子関係を築くことは既に難しく、大きな壁のある関係を今でも継続しています。

 

母親からの「負の連鎖」

ボーダーの彼女の母親は両親から見放され、また育ての親ともいえる叔父から虐待を受けるという体験から、親から愛情を受けるという経験をすることができませんでした

ボーダーの母親は21歳と比較的若い時に結婚し、すぐに長男を授かり、またその三年後にボーダーの彼女を授かります。

しかしボーダーの彼女は、生まれてから今まで、母親からの本当の愛情をあまり感じることができなかったと言っていました。

これは母親自身が幼少期に愛情を受けることができなかったため、どのように子供に愛していいのか良く分からない部分があったのでないかと考えられます。

そして、21歳という若さで結婚し、そこからは2人の子供を必死で育てることに精一杯で、その他の自分自身の幸せを全て犠牲にしてしまった…と感じていたようでした。

それが我慢の限界に達したある日、不倫相手の男性と、オーストラリアからアメリカへ蒸発してしまいます。

 

最後に: 【子供を育てる=飯を食わせる】ではない

ボーダーの彼女の母親は、ボーダーの彼女に対して、「早く結婚して出産して、20代の人生の時間を無駄にした気がする。子供を持たなきゃ良かった。」などと何度か言ったことがあるようでした。

まだ十歳にも満たない子供がその言葉を母親から聞いた場合、それがトラウマになり、精神障害の引き金になる要因になることは、想像に難くありません。

研究でも示されているように、境界性人格障害を持った親の子供も、境界性人格障害を発症する傾向があります。

これは予想ですが、21歳という若さで結婚し出産したボーダーの彼女の母親は、自身が幼少期にできなかった、愛情に溢れた家庭を持つ人生というのを目指したのではないかと思います。

境界性人格障害のように、大切な人たちからの幼少期の愛情の欠如によって、愛され方、愛し方が分からない場合は、そのことをしっかり大きな問題と捉えた上で、子供を持つかどうかということを真剣に考慮し、判断しなければならないのかもしれません。

子供を育てるということは、単に衣食住を与えることではなく、十分な愛情を与え、子供の安定した自己肯定感の形成を確かなものにすることでもあるのですから。

そうすることで、ボーダーの彼女とその母親に起こってしまったような、悲劇の負の連鎖を避けられるだと思います。

それではまた!





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