オーストラリアの追憶 -境界性人格障害の恋人への【接し方】編-

こんにちは Ronin です。

抑制の効かない不安定な精神状態過剰に人から見捨てられることを恐れるなどの特徴を持つ場合、境界性人格障害 (別名:境界性パーソナリティ障害、BPD) という精神障害である可能性があります。

この障害を抱えている者がいる場合、恋人、家族、友達などその身近な人たちも巻き込まれてしまい、精神的にも肉体的にも疲弊し、日常の様々なことに影響を及ぼしてしまうことがあります。

僕がオーストラリアに住んでいた時、境界性人格障害を持ったオーストラリア人女性と付き合い、彼女と一緒に暮らしていました。

オーストラリアの追憶 -【境界性人格障害】の恋人編-

21/09/2018

情緒が不安定なオーストラリア人の彼女との日々は、まるでアップダウンが非常に激しいジェットコースターのような生活でした。

ボーダーとの関係は破滅的な関係になることが多いのですが (恋愛関係は特に) 、今回は、ボーダーの言動からの悪影響をなるべく抑え、ボーダーとの関係をなるべく悪化させない「対応方法」についてお話ししたいと思います!




境界性人格障害の特徴

以下の特徴に当てはまるほど、境界性人格障害である可能性が高くなります。

境界性人格障害の特徴
  • 拒絶、別れ、見捨てられることへの強い怖れ
  • 相手を完璧だと思う感情と最悪だと思う感情の急な変化
  • 安全性に欠けた性行為、ギャンブル、薬物の使用、クレジットカードによる負債の蓄積などのリスクの高い行為
  • 自己の命を絶つことや自傷行為の脅し
  • 他者への共感の欠如
  • 幸福感から、激しい恥じらいや自己批判への気分の変化
  • たびたび起こる怒りの感情

(参考: PSYCOM “When Your Loved One Has Borderline Personality Disorder” )

ボーダーの大きな特徴は人から「見捨てられる不安」を抱えているということです。

そのため、恋人などが自分から本当に離れないのかを試す「試し行為」と呼ばれる行動を取ります。

オーストラリアの追憶 -境界性人格障害「試し行為」と「共依存」編-

01/11/2018

境界性人格障害の可能性が高い場合は、専門の精神科医を受診することが強く推奨されます

 

ボーダーとの交際であらゆるものが破綻

オーストラリアのボーダーの彼女と出会ったばかりの時は、大人しく、少しシャイな感じが魅力的に見えたり、ボーダーの特徴にはほとんど気付くことがなかったのですが、彼女と正式に付き合い、一緒に住むようになってから、段々その不安定で激しい感情が顕著になっていきました。

一緒に住むようになって6カ月ほどしたくらいからは、その破滅的な関係によって、強いストレス等の様々な悪影響が僕に及ぶようになっていきました。

 

精神的、肉体的な影響

ボーダーは他者、特に身近な家族や恋人などの言動に敏感で過剰に反応します。

オーストラリアの彼女も同様で、全く彼女のことを悪く言うつもりが無い僕のちょっとした言動にも「私のこと言ってるんでしょ?」「人格否定だ!」などと激しく感情的になり、大声を出して叫び始めたり、そこから口論に発展する、ということが非常に多くありました。

そして感情的が不安定になると、手首を始め、肩や足など自分の部分を度々カッターやカミソリで傷つける ということがありました。

そのため、(これを言ったらまた誤解されるのでは?)(感情的になる可能性があるからこれは言わないでおこう)(怒っているのかな?)、などとボーダーの機嫌を伺い、自分の意見を押し込むという、カップルとしては不健全と言える関係となっていました。

相手の不安定な感情、度々起こる口論、自傷行為の心配、ケア、機嫌を伺うこと…などにより、精神的に疲弊し、物事に対して気力や、自身を失うようになっていきました。

また、精神的なストレスから、食欲低下、胃の痛み、睡眠障害、体のだるさなどに襲われ、肉体的にも影響が出始めていきました。

 

金銭的な損失

ボーダーの特徴的な言動の一つに、自分自身の言動の責任を、「他人や社会のせいにして責める」というものがあります。

僕がボーダーの彼女と過ごしている時も、何か自分に都合の悪いことが起きると、「あなたは何も私のことを理解してない!」「どれだけこの感情が辛いと思ってるの?」などと、彼女が抱えている問題を僕のせいである、というような言動をしてくることが良くありました。

彼女の感情の矛先は僕だけには留まらず、「両親が悪い」「国が悪い」など他のものにも向けられました。

そして、彼女は憂鬱な気分がしばらく続くと、「住んでいる家が気分に影響している」、「この家のせいで鬱になっている」などと度々言うようになり、しまいには「この家にいたくない!」「手首を切りたい!」などと過激に感情を表すようになってきました。

彼女とケンカをしたくない彼女を感情的にさせないようにと、僕は既に顔色を窺って言動を取るようになっていましたので、そのように彼女が今の家から引っ越したいと言って来た時も、それを承諾し、引っ越し費用を僕が負担し、引っ越しをすることになりました

このように「この家にいたくない!」という引っ越しの要求は頻繁に起こり、手が付けられないもので、僕がワーキングホリデーでオーストラリアにいた、1年半ほどの間に、合計で10回ほどの引っ越しをすることとなり、その都度費用がもちろんかかり、多額の金額を失うこととなりました。

 

人間関係への影響

ボーダーは見捨てられる恐怖を抱えていることから、恋人などが自分以外の他者と仲良くすることを嫌がり、非常に強い嫉妬心を抱くことがあります。

オーストラリアの彼女と住んでいる時も、僕が仕事のため彼女から離れている特に頻繁に連絡をしなかったり、早めの返信がないと、「何やっているの?」「同僚の女と仲良くしてるんじゃないの?」「浮気しているんでしょ??」などと感情的になることが良くありました。

そして、しばらくして僕が時間がある時に、携帯のメッセージと着信履歴に気付き連絡をすると、「あなたは最低」などと言い残し、そこからメッセージが長い時間帰って来なくなったりして、不安にさせられる…ということが少なくありませんでした。

また、携帯をチェックされることも頻繁にあり、ただの学生時代の女性の友人の名前をアドレス帳から見つけては「誰これ??消して!」と言われ、それが元で口論になるということも良くありました。

このようなことから、仕事場の人たち、知り合い等と出かけることも躊躇しなければならなくなり、また、携帯のアドレス帳に入っている女性の名前を消さなければならなかったり、彼女の誤解や嫉妬から Facebook を削除するように言われ、最終的に Facebook も削除し、人付き合いが制限されたり、知り合いや友達に連絡できなくなってしまうなど、人間関係に大きな悪影響が出てしまいました




境界性人格障害への【対応方法】

ボーダーの恋人がいる場合は、破滅的な関係や、共依存関係を避けるために、ボーダーと別れることが自分自身を守る最も効果的な方法と言えますが、それが別れることなど不可能と感じるほど好きな恋人である場合は、何とか良い関係を築いて行きたいと思うのが通常であると思います。

またはこの障害を持つ者が家族である場合は、なんとか寄り添い症状改善のためにサポートしていきたいと思うのが通常です。

境界性人格障害の改善には、まずは専門の精神科医などで正しい治療を行うことが効果的となります。

そして、恋人や家族としてこの障害を持つ相手と過ごして行く場合、以下のような対応が、破滅的な関係を極力防ぐ方法として、相手にも、自分自身に対しても効果的なものと考えられます。

 

一貫した言動を示す

これはできるこれはできないということをはっきりさせ、それを境界性人格障害の相手にしっかり伝え、その言動を一貫して通します

特に相手から暴力や暴言を伴う非難を受けたり、相手が大泣きし感情的になっているのを見ると、一貫した言動を通し対応することは困難となってしまいがちですが、それに妥協し要求を許してしまうと、境界性人格障害の言動がより強くなってしまうという悪循環に陥ってしまいます。

 

責任感を持つことを促す

境界性人格障害の相手の「救済者」になる、ということを避けなければなりません

例えば、相手が感情的になって車を壊したら車の修理代を払ってあげたり、クレジットカードで多額の借金を負ったらそれを立て替えてあげるなどのように、相手に操作され、相手の自身の言動の責任をこちらが代わりに取るということを避けなければなりません

もしそのような相手の言動によって起きたことの責任を代わりに取る、ということを続けていると、境界性人格障害を持つ者は、変わろうとする動機を持つことができなくなってしまいます

 

正直な気持ちを伝える

実際にそうである場合を除き、ボーダーの相手が、こちらから不当な扱いを受けているという誤解をしている場合、その誤解が大きくなることを防がなければなりません

境界性人格障害を持つ者は、自身の言動が他者に対しどのように影響を与えるのか、ということを正しく理解できない傾向があります。

そのため、正直な気持ちを相手に対して伝えてあげる必要があります。

例えば、仮にボーダーの相手が仕事場から解雇を言い渡されてしまったとしても、「仕事を失って辛い気持ちは分かるよ」という共感は示しても、「職場の意地悪な最悪の人たちが悪い」という相手の批判に対しては同意を示さない、ということが重要です。

 

口論をエスカレートさせない

境界性人格障害の相手はこちらの言うことを誤解して解釈することがあります。

建設的な批評をすれば、ボーダーの相手から、「いかにこちらが卑劣であるか」という長々とした攻撃を受けてしまうかも知れません。

誉め言葉を言えば、「お高くとまって上からものを言っている」と、相手から責められる可能性があります。

そしてその際、自分がどういう意味でそれを言ったのかをボーダーの相手に説明すれば、だんだん感情的になってきてしまいます

例え相手のそのような言動に苛立ち、無力感を覚え、感情的に打ちのめされても、無駄な口論を避け冷静さと正気を保つことが重要です

(参考: PsychCentral “Living with & Loving Someone with Borderline Personality Disorder” )

 

最後に

ボーダーの彼女の顔色と機嫌を窺い、引っ越しを何度もしたり、彼女の要求を受け入れるという不健全で摩滅的な関係の中で、友人を失ったり、金銭を失ったりなど、彼女とオーストラリアで過ごしている間、精神的にも肉体的にもボロボロの状態になってしまいました。

相手のことがどんなに好きで大切であっても、ボーダーの言う理不尽なことを全て受け入れるというような関係性によって、幸せな未来を共に気付いていくことは不可能です。

根本的に解決していくには、ボーダーの言動に対しての正しい対処方法、そして、専門の医師とのカウンセリングと治療が重要となります。

それではまた!




この記事を「シェア!」

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です