イギリスでも深刻… 冬季うつ病「季節性感情障害」の症状と改善

こんにちは Ronin です!

普段は特に問題が無いのに、冬になり気温が寒くなってくると、急に物事に対してやる気が無くなったり気分が落ち込み気味になってしまうことがあります。

特に悲しいことやストレスの大きい出来事があった訳では無いのに、このように冬になると「うつ病」のような症状に襲われる場合、季節性感情障害 (英名: Seasonal affective disorder) と呼ばれる障害である可能性があります。

冬季うつ病ともよばれるこの障害は、深刻な場合は生きる意味を見出せなくなってしまったり自らの命を絶つなどといった考えを引きを起こしてしまう場合があります。

そこで今回は、イギリスでも冬季に良く見られるこの季節性感情障害の原因と、その改善方法についてお話ししたいと思います!




季節性感情障害 (冬季うつ病) の症状

季節性感情障害 (SAD) は、憂鬱などの症状の、発症時期と季節性が関係しているという障害で、ストレスや明確な心理的原因となる出来事が無く発症するのが特徴です。

特に、秋から冬にかけてうつ症状が現れ、春先ごろにはよくなるというパターンを繰り返すことが特徴であることから、冬季うつ病と呼ばれ、日本でも全人口の2%の人が、季節性感情障害の疑いがあるという報告がされています。

季節性感情障害の主な症状は、以下のようになります。

季節性感情障害の症状
  • 継続的な気分の落ち込み
  • 日常の活動に対しての喜びや興味を失う
  • 苛立ち感
  • 絶望感、罪悪感、無価値感を覚える
  • だるさを感じ、日中に眠気を感じる
  • 通常よりも多くの睡眠を取るようになり、朝起きるのを辛く感じる
  • 炭水化物への飢餓感を覚え、体重が増す

(参考: NHS “Seasonal affective disorder (SAD)”)

通常のうつ病にも見られる、「気分の落ち込み」「物事への興味を失う」「絶望感」などの他に、睡眠が多くなり日中も眠気を感じるという、睡眠に関した症状がみられるのも冬季うつ病の特徴のようです。

また、白米やパンなどの炭水化物を強く欲するようになる、という症状も見られるようです。

人によっては夏の間にこの季節性感情障害の症状が見られ、冬に改善される、という症状のパターンが見られる場合もあります。

冬季うつ病の男女別の発症率では、女性の方が発症率が高いと言われています。

 

季節性感情障害 (冬季うつ病) の原因

季節性感情障害の原因は完全には明らかにされていないものの、秋から冬の間の日照時間の減少と深く関係しています。

日光の減少によって、自律機能の調節を行う「視床下部」という脳の部分が正常に機能しなくなり、以下のような影響を及ぼすために冬季うつ病が発症すると考えられています。

・メラトニンの生成 

メラトニンは眠気を感じさせるホルモンで、冬季うつ病に陥っている人の体は通常のレベルよりもメラトニンを多く生成する可能性があります。

・セロトニンの生成

セロトニンは気分、食欲、睡眠に影響を及ぼすホルモンで、日光の欠如はセロトニンの生成の減少へと繋がり、憂鬱な気分を引き起こします。

・体内時計への影響

起床する時などを始めとし、私たちの体は日光を利用し様々な重要な機能を調整しています。そのため、冬季の日光の減少は、体内時計を混乱させ、冬季うつ病を引き起こす可能性があります。

(参考: NHS “Seasonal affective disorder (SAD)”)

 

「Winter Blues」 イギリスの【冬季うつ病】事情

現在僕が住んでいるロンドンを始め、イギリスでは年間を通じて日照時間はオーストラリアなどと比べても少ないのですが、冬の間は特に日照時間が少なく、また気温が低く曇りや雨といった天気が多いため、この冬季うつ病に悩まされる人は少なくありません

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イギリスの The Weather Channel and YouGov の調査によれば、イギリスにおいて冬の間に、気力の減少自尊心の減少不安感などを伴う冬季うつ病を発症する人は、なんと全人口の29%という割合であったということが分かりました。

これは約3人に1人が冬の間、日照時間の減少の影響によってうつ状態になることを意味します。

イギリスでは冬季うつ病は Winter blues とも呼ばれ、冬の期間に起こる深刻な問題となっています。

そのため、クリスマス休みや年末年始の時期を利用し、オーストラリア、タイ、メキシコ、キューバ、アメリカはカリフォルニア、フロリダなどといった暖かいところで日光を浴び、休暇を過ごす人たちがイギリスでは少なくありません

僕はあえて年末年始の時期に北上しスコットランドへ行きましたが、冬の間は暖かい場所で過ごすというのがこちらでは通常の考えです (笑)

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季節性感情障害 (冬季うつ病) の改善方法

季節性感情障害 (冬季うつ病) は日照時間の減少と、それにより体内時計に影響が出ている状態が関連していることから、光を浴びる「光療法」が治療法として効果的であるとされています。

光療法を含め、主な冬季うつ病へ対しての治療法は以下のものです。

主な治療法

・生活習慣での治療

自然の日光をできるだけ浴びることを取り入れながら、運動を定期的に行いストレスレベルをコントロールする。

・光療法

「ライトボックス」と言われる特殊な使用し光を浴びる。

・セラピストとの対話

認知行動療法やカウンセリングを主としたもの。

・抗うつ剤による治療

SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬) などの薬による治療。

(参考: NHS “Seasonal affective disorder (SAD)”)

光療法に関して言えば、2,500から10,000ルクスの高照度の光を、1日1、2時間程度浴びることを続けることで、1週間程度で改善が期待できるようです。

光を浴びることを中断してしまうと冬季うつ病が再発してしまう可能性もあるので、冬の期間は毎日続けることが推奨されています。

抑うつ症状が強い場合や光療法で十分な効果が得られない場合には、光療法に加え、SSRIなどの抗うつ剤を併用することになります。

僕はロンドンに来る前は、1月でも最高気温で25度以上あるのが通常な台湾の高雄市という場所に数年いましたので、今年初めてロンドンの寒くて天気が悪くて日照時間の短い冬を経験し、実際に気分があまり優れなくなる、というのを感じることがありました。

そのため、光療法に使用されるライトボックスをアマゾンで購入し、意識的に1日2時間ほど光を浴びるということを行いました。

3日ほど続けたあたりから、気分が優れないというのを感じなくなり、優れない気分から回復することができました。

自宅で使用している光療法のライト

僕が買ったのは10,000ルクスあり、光の強さが10段階で調節できるようなっており、最高まで上げると非常に明るくなります。

僕の使っているものと同一の品は日本のアマゾンでは取り扱われていないようなのですが (冬季うつ治療のライト自体日本では取り扱いがあまりないようです) 、冬季うつへの光治療のための同様のライトが日本のアマゾンでも購入可能のようです。

また、もう1つオススメなのは朝出勤前などの日中の時間を利用して、できれば公園など空気の良い場所を30分ほど散歩することです。

意識的に日光を浴びることになりますし、空気の良い公園などであれば気分をリフレッシュしながら適度な運動になるので、気分の改善に効果的です。

僕も毎日の散歩は欠かさず行っており、ランプの効果と合わさって、相変わらず日照時間が短く天気の良くないロンドンの冬でも、気分が優れないということはもうなくなり通常通りの気分を保てています。

 

最後に

冬季に季節性のうつ病が発症するという問題は、日本やイギリスだけでは無く、アメリカの北部、ヨーロッパなど、冬に日照時間の少ない地域では深刻な問題となっているようです。

その中でも例外はあるようで、ノルウェー北部のトロムソ (ノルウェー語) という都市では、11月から1月の間に極夜と呼ばれる、日中も薄明かりか太陽が沈んだ状態が続くという現象が起こり、冬の間日光を受けることが困難であるにも関わらず、冬の期間幸せを感じる人という人が比較的多くいるなど、他の日照時間の短い都市などと比べ、冬季うつ病にかからない人たちが多いそうです

はっきりした理由は定かではありませんが、トロムソの人々の中には、スキーを楽しめることや心地よく屋内で過ごすことのできる季節である冬を楽しみにしている人が多いようです。

病は気から…といったところかも知れないのですが、冬季うつ病の症状を感じたら、無理せず医師に相談しアドバイスを受けたり、積極的に光療法や定期的な運動などを試すことが良いと言えます

それではまた!





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4 件のコメント

  • 今年の目標(*^▽^)/★*☆♪朝30分位の散歩と、11月に購入したルーチェグラスの使用を継続する事。

    • コメントありがとうございます!
      ルーチェグラスも光療法の効果が期待できますし、何よりかけながら移動ができるのが良いですよね。
      朝の散歩の習慣は身に着けるまで大変なところがありますが、習慣化すると散歩をしないと一日が始まらないような感覚になってきたり、体調にも気分にも良い変化が現れることが多いと感じます(^^)
      目標の実現、応援しています!

      •  有難うございます。去年の7月に精神科で睡眠障害の疑いで検査入院したのですが、先生曰く「かなり手怖い」と仰せで全くその通リになりました。

         毎日睡眠グラフを付けておりますが、ル-チェグラスは流石に効いていて、大分朝に覚醒する様にはなりました。ただちょっと油断するともう昼夜逆転生活へ逆戻り、、デス(今夜がそうです)
         
         それと子供時代からかなり物覚えが悪く、かなり苦労してきたので、次回の診察時はSSRIを処方して頂こうかと検討中でおります。
         私もフランスに全部で1年間位滞在していた時期があります。あちらのサマータイムは成る程、合理的だなあと思いましたが、こちらでは百害あって一利なしが定説のようです。
         
         

        • ルーチェグラスが効いているとのことで、やはり光療法は体内時計が正常に保たれるのに役立ちますね。
          そうですね、サマータイムは日照時間が増え仕事が終わった後も余暇が増えるなどの良い点もありますが、睡眠への悪影響を始めとした身体や環境への影響の懸念から、近年ではEUでも廃止を望む人が少なくないようですね…。

          睡眠時間が不規則になってしまうのは、身体だけでなく、精神面への影響も大きく辛いですよね。
          イギリスなど特に「冬の日照時間の減少」によって、睡眠時間が不規則に、そしてうつ病が誘発されてしまう可能性があり深刻な問題だと感じます(><)

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